ふだんから扇子を使っていると、突然に壊れることって少なくないですよね? そんな時、どうしますか? そのまま捨ててしまいますか?
今回は、壊れた扇子の骨を利用したリメイク術をご紹介します。この方法を知ることで、その骨を再利用することができます。
骨を再利用したって、大事なのは扇面では? その気持ちも分かります。思い入れが出て来るのは、どうしたって扇面ですからね。
ただ扇面は片面貼り、両面貼りとあり、片面は可能ですが、両面はノリ付けの問題で難しいです。その為、今回は片面貼りの扇面を再利用する方法もご紹介します。
扇子が壊れたと感じるときとは?
扇子が壊れたって感じるのは、中骨が折れた時か、扇面が破れた時ではないかと思います。
中骨が折れたら、開く時にスムーズではないですし、ストレスを感じます。そしてなにより、見た目がよくありません。
扇面が破れたら・・・人前では使えませんよね。
この様に扇子が壊れたと感じるのは、人前で使えるか?どうか? が最重要であり、使用する上でストレスがあるか?ないか? も重要な点で挙げられるでしょう。
そして、明らかに壊れたと感じたら、じゃあ捨てるか、と言う流れになります。
しかし今回は、その捨てるかの前に行うリメイクの話です。壊れたと感じる扇子を分解して、新しく再構築する話です。
サイズはコンパクトになります。可愛らしいサイズになるので、見た目も楽しくなりますよ。
可愛らしいミニ扇子づくりに必要なものとは?
ミニ扇子づくりに必要な物は、最低でも5つあります。
きちんとしたミニ扇子を作るなら、ご紹介する5つのアイテムを揃えましょう。
ミニ扇子づくりに必要な物
- こわれた扇子
- 折り紙
- コンパス
- 糊(のり)
- ハサミ
以上です。
なお、必ず壊れた扇子をご利用ください。100均で購入したものでれば、壊してもいいか! と、思うかもしれませんが、まだ使えるものを壊して材料にするのはもったいないです。
さて、ミニ扇子作りに必要な物を細かく解説していきます。それがなぜ必要なのか? それを知ることは非常に大切なことですからね。
- 壊れた扇子
- 折り紙
- コンパス
- 糊(のり)
- ハサミ
これがないと始まりません。もっとも大事な材料です。無い場合はアイスの棒などで代用は可能ですが、きちんとしたミニ扇子を作るためには、壊れた物を使用するのが一番です。
扇面となります。蛇腹におります。
市販されている折り紙のサイズが全部、同じサイズなのかは分かりませんが、出来るだけ大きなサイズの物をご用意ください。
折り紙に扇型を描く為に必要です。フリーハンドで円を描くのは難しいですからね。
糊と言っても、工作用の糊ではなく、私がオススメするのは貼って剥がせるタイプの糊です。
別に剥がす必要はないのですが、貼る時に通常の糊よりも便利なんです。使われたことがあるのなら、便利と言う言葉にご納得頂けるでしょう。
ハサミは扇面となる折り紙を切り取る際に使います。綺麗な円を切るのは難しいですが、手で切り取るよりは簡単です。
しっかりと切りたい場合には、サークルカッターをご利用ください。
この他、あると便利だなーと感じたのがヤスリですね。紙ヤスリ。
中骨はそれほどでもないのですが、扇子の親骨は作業の都合上、毛羽立ちが目立ちます。
それをすっきりとさせるために、紙ヤスリがあると便利です。紙ヤスリがなくても、私が使った方法でキレイになります。
なお、ノコギリがあると毛羽立ちは少なくなります。もちろん、なくても大丈夫です。
ニッパーもあると便利でしょう。要を外す場合は切断する必要があります。
この切断がなかなか面倒なので、ニッパーで削り取るイメージで壊して行きましょう。
ちょっとだけ本格的なミニ扇子の作り方とは?
ミニ扇子と言っても、基本的には通常サイズと同じ形で制作します。
よく手作り扇子について調べると、扇型にのみスポットが当てられ、折りたたむことが出来なければ、親骨の存在が忘れ去られていることが多いと感じました。
扇子は親骨が外側にあり、細い中骨を守っている形にならないと、なんだか納得行きません。
そこで私は、きちんとしたミニ扇子を制作することにしました。
ミニ扇子を作る手順
- 扇子を分解する
- 骨を折る
- 折り紙に円を描く
- 切りやすいように折る
- 余分な部分を切る
- 蛇腹に折る
- 半分に切る
- 完成です!
扇面と骨を分け、更には扇子の骨を止めている要を外し、完全にバラバラにします。
中骨をちょうど真ん中で折ります。中骨は特に問題なく、パキパキ折れていきます。
問題は親骨です。これをバキと力を込めて折るのはなかなか難しい為、ガイドとなる切れ目を入れます。
私はコンパスの針部分で、ガイドを作りました。両面に切れ込みを入れる方がスムーズに折れます。この時にノコギリがあれば、真ん中部分で切断しましょう。
その後、毛羽立ちが目立つと思います。竹よりも堅いものでこすると、毛羽はなくなって行きます。
いくらミニと言っても、この円が小さいと非常にコンパクトなサイズになるので、円を描く際は、折り紙の縁ギリギリまで範囲を広げましょう。
大外沿いに円を描いたら、小さな円を描きましょう。扇子の形をイメージしていただければ、この小さな円が意味する所が何かお分かり頂けるでしょう。
なお、折り紙の裏面に円を描きましょう。
外の円は、神経をすり減らしながら切ることは可能ですが、内側の円は切れません。その為、描いた線が合うように折りたたみます。
メリットは内側の円を楽に切れる点。そして、全体的に切りやすくなります。
余分な部分を切っていきます。なるべく線に沿って切りましょう。
2枚重ねている都合で多少はずれる可能性があります。ご注意ください。
蛇腹に折る際は、扇子の骨がついている部分を意識し、印を付けると折りやすいです。
山折り、谷折りの繰り返しです。
選んだ紙のサイズが小さかったので、骨を少しカットしました。
円を半分に切ります。その後、余分な部分を切ります。
あとは、蛇腹に折った際に付けたガイドに糊付けを行い、骨をくっつけていきましょう。
片貼りにする場合は、一回の作業で終わりです。
両貼りにする場合は、一回目の糊付けが行った後、骨をくっつけ、適切な両の糊をもう片面に付け、貼り合わせる形になります。
実際の扇子制作では、あらかじめ骨を差し込む場所を開けた上で、先に両面貼りにします。
なお、両貼りの場合、親骨はあとで付けたほうが良いでしょう。
さ、ここまできたら後は完成な訳ですが、完成した姿は、ご自分でお確かめください。
きちんと折りたためるミニ扇子が完成していると思います。
おまけの片貼り扇子
片貼り扇子の扇面をリメイクの際に利用するのであれば、コンパクトな扇用に切り取りましょう。
切るコツは、お好みの柄を入れるだけです。中心に据えるのか? 左右どちらかに入れるのか? です。