何の影響なのか、扇子は護身術用のアイテムとして使えるんじゃないか?って思われている節があります。実際問題、護身用の武器として完全にそこまで信じ切って良い物なのかと言えば、それは難しいものでしょう。
何故ならば、材質が材質ですし。
しかし、考え方によっては、護身用として使えるだろうと思う部分もあり、色々と扇子の構造を含めて考えてみる事にしました。
扇子の強度から護身術に使えるのか考えてみた!
一般的な扇子は竹で骨が作られています。外側のもっとも太い親骨はもちろん、開くと見える薄い骨も同様です。
親骨の強度は、そこそこありますが、中の骨の強度は、はっきり言ってありません。紙と大差ないです。竹であっても手で摘んで、ピッと裂くと切れてしまいます。
それぐらいの強度しかないので、開いて何をどうかするとなると難しいです。
そこで、ある程度の強度が計算できる親骨をしっかりと使える形で活用する事が護身術で使う為には必須条件になります。
親骨を閉じたままで、なおかつ武器として使えそうな使い方を考えると、導き出される結論は2つになります。
叩くのか?それとも突くのか?
これが扇子の強度を計算に入れつつ、武器として使いこなす為の有効な手段となります。
しかし、一般的に販売されている扇子は閉じた状態であっても、それほど強度が高くありません。両手で持って「えいっ!」とやれば、恐らく折れてしまうでしょう。
つまりは扇子の強度をきちんと計算した上で、護身術として使うことにしましょう。
護身術に扇子を使う場合の使い方を深く考察する
扇子を閉じたまま、いかにして攻撃するか?考えられるパターンは2つで、叩くのか?突くのか?になると先ほど紹介しました。
叩くにしても、突くにしても、リーチの短さは決定的なデメリットになりますので、2打目を極力避ける形、つまりは1打目で十分な威嚇になる必要があります。
それを踏まえ、どの様に使うのが一番なのか?と言えば、扇子を使う時は主役となる扇面側を手に持ちます。持ち手側、扇側、どちらがより威力のある攻撃を与えられるのか?と言えば、持ち手側です。
叩く事ではそれほど大差のないとは言えますが、突くとなれば、持ち手側が有利です。これは扇子の形状を考えれば分かりやすいですよね?
扇子を護身術として使うために狙うべき場所
正直叩くとなると間合いが大きくなり、上手く当てられるかが難しいです。でも、仮に叩くとしたら、何処が有効か?考えてみましょう。
- 頭や首、手など分かりやすい場所
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当たるかどうかは置いておいて、普通に思いつく場所です。効果は・・・微妙です。
- 鎖骨や鼻などの急所
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鼻を叩くには、横スイングになります。叩く場所は真ん中ぐらい。骨を砕くつもりで思いっきり打ち付けましょう。もう一方の鎖骨は胴体なので、当たりやすい上、骨の上に肉がないのでクリーンヒットすれば効果的です。
護身術はとっさの状況で使うことになる為、上手く叩けるか?と言えば、難しいところです。狙って叩く余裕があるのか?恐らくはないでしょう。では、もう一方の突く場合はどうでしょう。
- 顔をどこでもいいから突く
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扇子は刃物とは違い、顔を狙って刺したと言っても、殺傷効果は低いでしょう。しかし、それなりのダメージがあることは必須です。特に目や鼻の下などに力一杯突き立てれば、一瞬は顔を抑えてひるませる事ができるでしょう。
- 喉や身体(上の部分)を突く
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喉に入れば、よほど鍛えていない限りは動きが止まります。また、上半身のみぞおちより上に打突が決まっても、それなりのダメージを与えられます。
以上のことを踏まえると、的確に狙うべき場所を狙う事で、扇子も護身用としてある程度は役立ちそうだという事が言えます。
扇子を護身術に使わなくても良い方法は?
正直言って、今回一番伝えたかった事はここです。
扇子を護身用に使うような状況は作らない!と言うことです。
あらかじめ怪しげな所には近づかず、人通りが少ないや少なくなる時間には、その通りを利用しない。暗い夜道を歩く時は常に警戒しておく。なんなら電話をする。電話をする相手がいないのなら、電話している様に見せる。聞き耳立てられても困るので、動画サイトで動画を再生しつつ、電話しているふりをするなど、とにかく危険性がある場所に一人でいるのなら、警戒を怠らない様にしましょう。
そして、もしこれだけ警戒していても、危険が迫った時には大声を出して逃げましょう。防犯ブザーだって有効です。
危険な状況にあることを知らせたら、何かしらの気づきを与えられるはずです。
人里離れた田舎で、警戒のしようがないし、何かあった時に助けも期待できないのであれば、事前に防犯グッズを用意しておきましょう。
田舎であれば、催涙スプレーなどが効果的でしょう。なお使用する際は、風向きにご注意を。
ただ、やっぱり不用意に危険には近づかない事と、仮に扇子を持っていたとしても信用しすぎないって事ですね。