一般的な扇子を構成する素材は和紙と竹です。
それは何故なんでしょうか?昔からの伝統だからと言って、もっと丈夫な素材にしてもいいじゃないか?そんな風に思いませんか?
そこで今回は、この扇子の素材であるところの竹について触れて行き、いかに我々日本人が竹と密接に関わってきたのか?と言う事を解説していきます。
竹についてあなたはどれくらいご存知ですか?
さて、竹についてあなたはどれくらい知っていますか?私自身、たけのこが成長した姿であり、北海道にはない植物であり、時にパンダが食べるものであり、色々な工芸品の素材になっている物と言う認識ぐらいしかありません。
実際、この竹について調べてみると、興味深い事を知ることが出来ました。
- 竹は帰化植物であった!?
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竹って日本に元々自生している植物ではないとする考えが一般的のようです。こうした物は遺伝子を検査して分かったことなので、帰化植物であると言う結論が出ているのかもしれません。
かもしれませんとしているのは、自生していた日本古来の竹が見つかっていないだけかもしれない点です。
直接確認する事は出来ないことなので、現時点では竹は帰化植物であるとするのが正しいのでしょう。
- 1日1m以上伸びる時がある?!
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雨後の筍なる言葉がありますが、雨の降った後はたけのこだった物があっという間に伸びている竹として育っていると言うことで、もっとも伸びる状況では1日1m以上は平気で伸びます。
ただこれは有名で、本当に知らなかったと言えば嘘になります。ただ、1日1m以上というのは驚きです。
扇子を見る際、扇ぐ際など素材である竹の手触りなどを感じて頂ければ幸いです。
竹を使った昔からある伝統工芸品・製品とは?
竹に触れる事が出来る機会は、扇子だけではありません。例えば、提灯だって骨に竹が使われています。
そんな伝統工芸品がどれくらいあるのかについて、ご紹介していきます。
- 提灯
- 番傘・和傘
- すだれ
- 箸
- 孫の手
- 楊枝
- 団扇
- 竹箒
- 扇子
先程も例として挙げた提灯は、火袋の骨として竹ひごが使われています。竹ひごの柔軟さが活かされています。
番傘や和傘にも竹骨が使われています。風雨を直接受ける傘なので、強さと柔らかさを持つ竹は最適です。
日本の夏を彩るアイテムとして個人的に好きなもので、すだれが一枚かかっていると気分が良いです。
竹を原材料とした箸は軽くて使いやすいなーという印象があります。
昔はどの家庭にもあった孫の手。最近見ないなーと思ったのですが、うちにないだけかもしれません。
竹製の楊枝は使い心地が良く、綺麗になったーと言う感覚になります。
竹で骨を作った昔ながらの団扇が今でも販売され、多くの皆様に親しまれています。
某アニメのキャラやお寺さんの掃き掃除の印象が強い竹製品です。
扇子について話しているので欠かすことは出来ません。しっかりしていて綺麗な親骨はもちろん、細かな骨も竹でできているのが一般的です。
以上の様に、竹で出来ている工芸品や製品は非常に多く使用されています。だからこそ親しみが深く、使いやすいのではないかと思います。
竹を素材に使った扇子と使っていない物との違いは?
扇子は一般的に竹を使用して制作されておりますが、中にはポリエステル製の物、アルミ製の物など色々あります。
ポリエステル製の物は、ノベルティなどで見ることができ、非常に安価で製作されております。アルミ製の扇子は、重量感と高級感を併せ持っており、特別な品として作られております。
これらが竹製の物と何が違うのか?と言えば、制作費と印象ではないかと思います。
アルミ製の物はかなり特殊なので置いておくとしても、竹とポリエステルを比べた場合、明らかに好印象を抱くのは竹製の扇子です。
それは元々、竹を骨として扇子が制作されてきた事から、伝統的な味わいがそこにあるからではないでしょうか?
当店でオリジナル制作される扇子は、本格的な竹、そして和紙を使用して作られる扇子を主に扱っています。
趣あるオリジナル扇子をお求め頂く際は、ぜひ当店で竹製の製品をお作り頂ければと思います。