扇子を使用していると、思ってもみない部分が壊れてしまう可能性があります。その代表的な部分が今回テーマとなる『要』ですね!
要とは扇子のまさに要となる部分で、特に大事なことを意味する肝心要の由来にもなった部品です。
要がある事で扇子は開く事が出来ますし、スムーズに閉じる事も出来ます。
そんな要がもしも壊れてしまったら、それは扇子の終わりを意味していると言って過言ではありません。
しかしお気に入りの扇子の要が壊れてしまったら、どうにかしてでも直したいと思う物ですよね。
と言う事で今回は、要に対する知識や修理方法についての考察をお送り致します。
そもそも扇子の要は壊れやすい物なの?壊れる原因は?
扇子は伝統工芸品の中でも、壊れやすい物です。同じように壊れやすい物を挙げるなら、ちょうちんが思い当ります
では扇子の何処がどう、壊れやすいのか?まずはこの点を押さえておきましょう。
- 扇子の骨
-
親骨はともかく、面を支えている骨は、
非常にもろく、簡単に壊れてしまいます。扇子全体を通してみても、もっとも壊れやすい部分です。
- 扇子の面
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扇子たる所以の部分は面をおいて他にはありません。
色とりどり様々な柄が描かれ、全体を装います。コチラも素材から見てとれるように、壊れやすい部分です。
- 扇子の要
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扇子の要は一見すると丈夫な部分です。
事実、これをあえて抜こうと思っても恐らくは抜けません。しかし、ふとした拍子に折れたり、取れたりする部分です。
扇子の壊れやすい部分の中で、もっとも丈夫なのは要です。
そして、代用品を利用する事で唯一、個人で修理を行えるのが要だったりします。
では実際に要が壊れてしまった際の対処方法について触れて行きましょう。
要が壊れたしまった扇子は捨てるしかない?!諦めて新しいのを買う場合
要が壊れてしまったから、新しい扇子を買ってしまおう!これも選択出来る一つの手段です。
思い入れのない扇子であれば、わざわざ修理することも無く、新しいのを買ってしまった方が良いです。
もし、元々お持ちの扇子が既製品として販売されていた物なら、それと同じデザインを購入してしまえば良い事です。
しかし、その要が壊れた扇子が記念品として頂いた物であったり、贈り物としてプレゼントされた物だったら、気楽に買う訳にも行けません。
そんな場合はやっぱり修理をする事になります。では、修理方法をご紹介します。
扇子の要を修理する方法は?ボールペンの芯があれば簡単!?
扇子の要が壊れてしまったら、要の代用となる物を探さなければなりません。
まず、重要となるのが要部分の口径です。ここにしっかりとフィットする大きさの物を用意しましょう。
もっともフィットする可能性がある物は、ボールペンの芯になります。
規格もいくつかある為、ちょうど収まりの良い大きさの物が見つかります。
ちなみに要部分の口径に関わらず使用出来るものとして、クリップを通してみましたが、安定感がありませんでした。
また、ちょうどいいんじゃないの?と言うイメージを持つのが、タカラトミーさんの人生ゲームで使われる人。
ピッタリ収まる気がしますが、人生ゲームが無いのでイメージです。大体、あれぐらいの大きさと言う事です。
ボールペンの芯を使いつつ、熱を使わない要修理
ボールペンの芯は、熱により溶けてしまう素材です。その為、要として固定する際、熱で溶かして留めるのが早いです。
しかし、熱を使えば、火傷の心配がどうしても出てきますし、危険を伴わないと言えば嘘になります。
そこでこちらでは、熱を使わない要の修理方法をご紹介します。
- 要が壊れた!
- まずは、ばらけない様に輪ゴムで扇子を固定
- ピッタリとフィットするボールペンの芯を用意する。
- 通したあと、適当な長さでカットする。
- 芯を抜き、片側にハサミやカッターなどで複数個所に切り込みを入れます。
- 外側に開いて、お花の様にします。
- 再び、要として扇子に通します。
- 反対側も同じように花びらのようにします。
*刃物を使いますので、怪我にご注意を!
*強度に不安がある場合は、熱で花びら部分を溶かす!
*適当な長さでカットする
以上です。
実際ボールペンの芯は元々固いので、安心出来る強度です。が、もちろんボールペンの芯を使用した要修理は、あくまでも応急処置です。
そのままでも使用する事は可能ですが、その扇子が大切な物であれば、プロの修理を受けるのも手です。
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個人でできる火を使わない扇子修理のやり方は以上です。要に使ったボールペンの芯。あらかじめ色を塗ったり、要化したあとにヤスリなどで角を削り、カスタマイズするのもいいですね。
ぜひお試しください!
修理するだけじゃ不安…。自分で修理するのはめんどくさい…。そんな時はあらためて扇子を制作するのはいかがですか?