扇子をオリジナルで作成する時に、
フルカラー写真をプリントする事が出来ます。
もちろん写真でなくても、
フルカラーデザインを表現する事が出来ます。
と、ここまでは今や市民権を得ている知識です。
しかし、今回ご紹介する事は意外と知られていない事になります。
それは色指定について。
言い方を変えると、色を厳密に決めたいと言う事。
さらに簡単な言い方に変えると、
その青じゃなくて、この青が良いんです!
と言う事を決める為の指定です。
色指定が大切な理由はモニター?何故大切なのか?
色指定は非常に大事なんです。
その理由は、モニターの構造にあります。
パソコンモニターの多くは、
RGBと呼ばれる光の3原色に基づき、色を表現します。
その為、Aのモニターで見た時と、
Bのモニターで見た時では、
同じはずのCという色は違って見えます。
これはメーカーごとにパソコンモニターの設定が
違うために起こるもので、合わせようがありません。
これは色指定を行わないお客様に対して、
データを入稿する際に推奨している、
CMYKカラーであっても同じです。
当然こちらでも、A、もしくはBのモニターから、
Cの色を見た時、やっぱり違って見えます。
これらは別にモニターが壊れているから起こる現象ではなく、
モニター同士には互換性がない為、
1つの色にも幾通り見え方が生まれてしまいます。
ここれを回避する為に活用する物が、
色指定になります。
色指定のメリットはなに?
色指定を行う事は、
正式な色彩表現を可能にする手段です。
Dの青をDの青のままに
扇子に表現する事できる手段です。
色にこだわってオリジナル作成をする際、
絶対に外せない工程です。
色指定を行う事で、
モニター越しでは伝わらない
正確な色を伝えることが出来ます。
色指定にはいくつかの方法がある?
色指定には、幾つかの方法がございます。
その為、お客様にとって、
もっとも適切な方法をお選びになりお伝え下さい。
1、 DICカラーガイドによる色指定
オリジナルで作成される扇子に
表現する色をDICカラーガイドに記載されている
ナンバーをお伝え頂く事で、
色情報についての齟齬がなくなります。
しかし、DICカラーガイドは、
全てのお客様が持っている物ではないことです。
その為、お見積り確定後の色合わせの際に、
DICカラーチップをお渡しする事も可能です。
2、PANTONEカラーガイドによる色指定
こちらもDIC同様に、
カラーガイド内のナンバーをお伝え下さい。
3、 サンプルによる色指定
こちらはお客様がお手持ちの雑誌や衣類などから、
色指定を行って頂く方法です。
雑誌には様々なページがあり、
それぞれに色々な色が使用されております。
それは衣類も同様です。
言葉では表現できない色だって、
サンプルと言う形で、
実在する色の資料を当社宛てに送って頂くことで、
こちらでDICカラーガイドと照らし合わせ、
最も近しい色を選別し、扇子へとプリント致します。
なお、お送り頂く色資料は、
切れ端であっても構いません。
4、イラストレーター(AIデータ)での入稿
イラストレーター上の、CMYKでの入稿では、
モニターの性質上、実際の色と異なる点にご注意下さい。
この様に、扇子を作成する際は、
色にもこだわって頂けましたら幸いです。