扇子はご自分で購入することはもちろん、記念品や贈答品として活用されることが多く、いざ持ち歩いた後のお手入れ方法を気にされる方は多いです。
そこで今日は扇子のお手入れ方法をご紹介いたします。
この方法を実践することで、お気に入りの扇子も長くご愛用することが出来ます。
基本的な扇子のお手入れ方法
扇子をある程度使い続けていると気付くことですが、閉じが甘くなります。
この閉じが甘くなると、締りが悪く、気分の良い物ではありません。
そうならないためにも、購入時に扇子を閉じてあった輪を保管して置く必要があります。
扇子を休ませる際、この輪を付けてしっかりと閉じておくことが一番有効なお手入れ方法となります。
せんすを構成しているものが竹や紙であることからも、決して形状を維持するものではなく、形を固定しておくためには、ご紹介したようなちょっとした工夫が必要になります。
なお、扇子を収納するときは、親骨を軽く乾拭きしておくことをオススメします。
持ち手となっておりますので、意外と汚れています。とはいえ水拭きにすると、親骨の竹が余計な水分を吸ってしまい、収納していたらカビが生えてしまう可能性もあります。
親骨が竹ではない場合にも乾拭きをしておくことはオススメです。
また、扇面は埃の付着などを考え、ハンディサイズのブラシなどで掃くことも有効なお手入れ方法と言えます。
扇子が思った以上に汚れてしまっていた場合の対策方法
扇子は使い方によって、思いもよらない汚れがついてしまうものです。
これは気がついていれば回避することは出来ますが、気が付くと汚れてしまっていた場合、これに対する対処方法を考えなければなりません。
もっとも多い汚れとなると、扇面に何かしらのシミができた場合ではないでしょうか?
扇子の面は、薄手の和紙や布で作られているため、過度にこすったりしては破れて損傷することもございます。
これを回避しつつ汚れを落とすとなると、素人では難しく、シミ落としのプロに頼む方が安全です。
それは面倒だとお考えの場合は、シミが何故出来たのか?を考え、泥であれば、水で湿らせたタオルでポンポンと軽く叩き、汚れを落とす手段が有効です。
この際、決してこすらないようにご注意下さい。
なお、油汚れには食器洗い洗剤を溶かした水にタオルなどを湿らせ、同じように叩いてシミを追い出す手段をとって下さい。
しかし、あくまでもこれは自分で出来る範囲なので、落ちる汚れにも限度がありますし、扇面が変形してしまう可能性があります。
扇子は消耗品であるという考え方
扇子の愛好者の中には、消耗品であるという考え方をお持ちの方も多くいらっしゃいます。
そのため、お手入れをするのではなく、消耗してきたら取り替えるという考え方もございます。
これに関しては、スタンスの問題なので、お手入れを行いたい方はしっかりと行い、汚れたら取り替える。扇子の既製品販売などを活用して、お安く入手されてはいかがでしょうか?
今回のまとめ
私個人の考えでは、消耗品として捉える物、大切に使い続ける物と扇子は使い分けるべきだと考えます。
大切に使う物は適材適所で使用するようにして、消耗品は消耗品として使う。
使い分けることが一番、大切な扇子を使い続ける手段であると思います。